| sandy's profile~森好き*旅好き*ランダムノート~PhotosBlogLists | Help |
|
~森好き*旅好き*ランダムノート~自然大好き、旅大好き。日々のあれこれ思いつくまま。森や自然の写真とともに。 November, 2009 紅葉の下北半島へ八戸で迎える土曜日の朝。北の寒さを感じながら、電車に乗り込みさらに北上する。八戸駅を出発し、野辺地駅を経由し、本州最北端の下北半島へ。八戸から約2時間の電車の旅である。むつにくるのは、これで5度目だろうか。2年ぶりのむつ滞在となるが、今回もむつの友、通称、酒蔵嬢に駅で迎えられ、楽しいむつの旅がスタートとなる。少し早い紅葉の青森。美味しさも、美しさも、格別の季節である。
車に乗り込み、最初に向かったのは、青森に来た際に絶対に外すことのできないお店、「ラグノオ」。何かといえば、弘前に本社を構える青森県のお菓子屋さんなのだが、私は青森に来るとこのラグノオでお菓子を大人買いし、宅急便で他のお土産と一緒に自宅に送るというのが恒例行事になっているのである。ちなみに、私のイチオシが「パティシェのりんごスティック」である。毎日でも食べたいくらい美味しいアップルパイで、誰に差し上げても感嘆の声をあげてもらえるほど、素晴らしく、コストパフォーマンスの高いお菓子である。ちなみに、青森出身の文豪、太宰治先生の生誕100周年ということもあり、今年はラグノオでも太宰先生ゆかりのお菓子が発売されていた。いやはや青森、そしてラグノオ、期待を裏切ることのない素晴らしい土地である。ますます、青森好きに拍車がかかりそうである。 お菓子をどっさり買い込んで大満足した後、むつ市の中心部から車で30分ほど走った東通村にある、尻屋崎の灯台へと目指す。ここは、「寒立馬(かんだちめ)」と呼ばれるお馬さんたちがいることで有名な場所なのだが、私は2度目のお馬さん訪問である。初めて来たときも、晴天の下、かわいいお馬さんたちと触れ合えたのだが、今回も素晴らしく空は晴れ、そして海も綺麗という絶景のロケーションの中、うようよいる馬くんたちと遊ぶことにする。が、その前に、灯台近くのお店でひとまずランチ。秋鮭のいくらがたっぷりのったいくら丼をペロリと頂き、青森に来たことをしみじみと実感する。
おなかも一杯になったあと、あっちこっちにいる馬くんに近づき、ひたすら写真を撮ることだけに傾注する。いきなり蹴られても大変なので、むやみに体には触らないのだが、やっぱり馬はかわいいし、きれいである。ほれぼれしちゃうほどかっこいいのもいれば、ぼんやりしているのもいるのだが、爽やかな空の下でのんびりとしているお馬さんたちを眺めて、心がほんわりとほぐれていく。幸せで、あたたかな、ひと時である。
小一時間ほど尻屋崎で遊んだ後、お馬さんに別れを告げ、再び車で走り出す。途中、名産のブルーベリーを使ったソフトクリームなんぞを頂き、ますますテンションがあがった私たちは、むつ市の大畑地区を目指すことにする。このあたり、すでに紅葉が見ごろになっており、紅葉目当ての観光客も多いようだ。しかも、渓流沿いで紅葉を楽しめるという温泉があるというのだから、渓流温泉好きの私にはたまらない。これまで下北半島でいろんな温泉に入ってきたが、この奥薬研修景公園の「夫婦かっぱの湯」は初めて。赤く染まったもみじを眺めながらお風呂に浸かれるんだから、想像しただけで気持ちよさそうなのだが、ここは実際、私の温泉ランキングとしてもトップクラスの素晴らしさであった。開放感に溢れており、渓流の爽やかな風を受けながらお湯につかれるんだから、もう気持ち良いことこの上ない。きっと、春や夏は新緑が楽しめるのだろう。驚いたことに、それほど長く浸かっていなかったにもかかわらず、夜まで体がぽかぽかと温かかった。きっと、お湯が肌に合うのだろう。また絶対に行きたい、名湯「夫婦かっぱの湯」であった。
お湯でほっこりしたのち、酒蔵嬢宅にひさびさにお邪魔する。ここでも、美味しく楽しい時間を過ごした後、翌日に控える植樹祭の前夜祭のために、むつ市内のお鮨屋さんへ。現場入りしていた宮脇昭先生や植樹祭関係者、そして東京からやってきた植樹仲間と合流し、溢れんばかりの下北の海の幸をありがたく、美味しく堪能する。むつ湾のまろやかなホタテ、海峡サーモンをはじめとし、アワビにヒラメ、そして鯛の塩釜焼き。ビバ、下北半島。ありがとう、素晴らしき本州最北端の地。これで、私がお酒が飲めたら、きっと大変なことになっていただろう。アルコールを受け付けない体なのは、幸か不幸か、それは自分でもよくわからない。お酒好きにはたまらない銘酒「関の井」を片手に、仲間はすっかり酔いしれていた。
郷に入れば郷を喰え。そんなモットーを掲げる私には、楽しすぎる下北の旅。
ますます青森、そして下北半島が好きになった、秋の一日だった。 November, 2009 青森への夜ある金曜夜の東京駅。新幹線「はやて」に乗りこみ、一路、青森県八戸へ。なぜか私は、東北新幹線が好きだ。東海道新幹線よりもどこかしら居心地がいいのは単なる気のせいだろか。観光気分だからなのか。それとも車内の音楽がいいのだろうか。どこがどう好きなのか分からないが、最終の新幹線に乗って、3時間という長い時間をひとりゆったり過ごすことにする。
お夕飯を食べ、文庫本を読みふけるという穏やかな時間。実に幸せな、ひと時である。今回の旅のお供は、少し前に古本屋で偶然見つけた絶版の文庫1冊。30年前に出版された、『北極圏一万二千キロ』である。大好きな植村直己さんが記した北極圏の犬ぞり冒険記だ。私が生まれた年に出版された本を、30年もの時間を経て手にしたのだから、なんだかすごい時間の流れである。植村さんの他の本は何冊も読んでいるのに、どうして今まで読まなかったのかが不思議なくらいだ。
極寒の地を旅しながら、23時過ぎに八戸へと到着。東京よりもぐんと気温の低い青森に、思わず、「寒いっ」と声をもらしていた。
吐く息を白くさせながら、駅近くのホテルへチェックイン。 青森への旅、一晩目。 ひとまず八戸で、金曜の夜を終えることにした。
November, 2009 表現と顕示とここしばらく、ニュースを見るたびに、「自己表現」と「自己顕示」の境目って難しいなとしみじみ思っています。
自分の個性や感性、主観を表すのが自己表現で、自分の才能や外見、そして所有物をナルシストよろしくひけらかすのが自己顕示なのだろうか、と。
いまいち、線引きが分かりません。
自己表現がなんのためなのかも、自己顕示がどの程度から危険として人の目に映るのかも、なんだかいまいちよく分からなくなってきた今日この頃です。
とりあえず少なくとも、自分の欲望のために、自分の生活レベルを高めるために、人を傷つけたり、あざむいたり、殺めたりすることだけはしてはいけないということは、やっぱり誰の目にも明らかなんだろうと、ごく普通に思います。 複雑怪奇な世の中でも、大切なものはたぶんごくごくシンプルです。 できるだけ毎日、心も体も機嫌よく、そして健やかに過ごしたいものです。
November, 2009 読書の秋に最近、ふとした瞬間に、こんな質問を投げかけられた。
「マンガとかって、読んだりする?」
あまりにも寝耳に水の質問だったので、私は「へっ??何??」と訊き返していた。話の流れからは、そんな問いかけは浮かんでこなかったのだ。 どうやら、私がいつも活字の本ばかりを読んでいることに対しての素朴な疑問だったようなのだが、そう言われてみれば、私は普段ほとんどマンガを読むことはない。別に、嫌いとかいう話ではなく、ただ単に読まないというか、特に読みたいものもないという次元の話なのだが、やっぱり普通それなりに読むものなのだろうか。あんまり考えたこともないのだが、振り返ってみれば、小中学生のときは、集英社系の少女マンガをごく普通に読んでいた。高校生の時はと言えば、古典の勉強も兼ねて、源氏物語の「あさきゆめみし」を何回も読破したりもしたのだが、今ではほとんどマンガには縁のない生活をずっと送っている。 そもそも、フィクションよりもノンフィクションが好きという性格の私である。フィクションを読む時間があるのなら、本当に起きたことを、知らないことを、もっと知りたいという人間なのだ。ある意味、冷めているというか、史実的なところに興味があるため、どうしても作られた話よりも、リアルな出来事に興味が向かう。しかも、活字好きということもあって、なかなかフィクションでイラストのマンガには興味が向かない。もちろん面白いマンガは山ほどあるとは思うのだが、はまってしまうと抜け出せない私であるため、むやみにも手を出さないような感じである。 とはいえ、今になって、読みたいなぁと思うものがでてきた。それは、マンガ版の日本の歴史。またしても史実なわけだが、城めぐりをしていたら、案の定、歴史の知識が足りないことを痛感し、やっぱりここでちゃんと復習しておくかと思ったのだ。別に、歴史の教科書を読んでもいいのだが、マンガのほうが古代から現代まで短期間で一気に追えそうだという安易な考えで、今読んでいる本が終わったら、どっぷり読みふけろうと思っているわけである。そしてまた、それと同時にお城の本にもどっぷりとはまりたいし、読みたい本が次から次へと出てきて困るような今日この頃なのである。 時間があるうちに1冊でも多くの本をと思う、読書の秋。
October, 2009 活字ブログ
思いのほか、「四国・中国城めぐりの旅」に時間がかかってしまったのだが、最近、ひょんなことから、こんなことを思うようになった。
それは、
「私のブログって、全然女らしくない」
ということである。 いや、そもそも、「ブログとかいうよりも前に、一人の人間として女らしくないぞ」と言われてしまうと、ぐぅーーの音も出ないのだが、なにせ私のブログには、かわいらしい絵文字が一切と言っていいほどない。なぜ突然そんなことを思ったかと言えば、最近たまたま目にしたブログの数々で、私の許容範囲を超えるほどの絵文字が使われていたのである。目にした瞬間、「うっ・・・・・」と、思わずしばらく固まってしまった。それは女性のブログだけではなく、男性のブログも多くあったのだが、私は、その時しみじみと思ったのである。
「そっか、私、絵文字使う男の人、ダメなんだ」
ブログだけではなく、メールでも異様なまでに絵文字を使われると、なんとなく、気分的に引いてしまう傾向がある。しかも、それが男性であれば、うにゃにゃと一気にテンションが下がる。差別しているわけでもなんでもなく、個人的で勝手な解釈なので、こんなことを言うと、人からどう判断されるかもよくわからない。が、ただ単に私は、とにかく絵文字よりも活字が圧倒的に好きな人間なのである。しかも、女性的な文章よりも、ノンフィクションストーリーみたいな、冷静で淡々としていて、時にガツンとくるような男性的な文章が好きなのだ。そんなわけで、男性が絵文字を多用していると、なんとなく悲しくなるということが、最近ようやっと判明した。いや、判明したところで、何がどうなるわけでもないのだが、そんな深層心理があるからこそ、もしかしたら私のブログは重いのかもしれない。いや、重いというよりも、真っ黒で活字のオンパレードという雰囲気なのだろう。決して「軽くて読みやすい」といったブログではなく、その対極をなすようなものだろうと自分でも思っている。 女性らしくないブログだからなのか、(私の知る限り、)読者の割合としては男性のほうが多いようである。しかも、業種的には、出版系やらマスコミ系やらの活字系職業の方が多いらしく、それはある意味、ありがたいことでもある。なにせ、私のブログ、モットーは「読むブログ」なのだ。「見るブログ」、「眺めるブログ」ではないのであり、活字好き、ノンフィクション好きの方に読んで頂けると、個人的にとても嬉しいのである。 そんなわけで、私のブログは何年経っても相変わらず活字ばかりだし、写真もまったく女性らしくない。絵文字もなければ、可愛らしいネタもなく、華やかさなんてほぼ皆無である。
前世というものがあったのであれば、私はきっと、男性だったんだろう。
そんなことすら思う、今日この頃だ。
いつも読んで頂いているあなたが、男性であれ、女性であれ、これからもどうぞご贔屓のほどを。
October, 2009 宮脇昭先生テレビ出演のお知らせ (10月30日)さて、重めのブログが続きましたが、ここで、お知らせです。
宮脇昭先生が、下記のテレビに出演されます。 ご興味ある方は、ぜひご覧くださいませ。 日 時 : 2009年10月30日(金)夜8時~8時45分(予定) 放送局: テレビ東京系列 番 組 : 『世界を変える100人の日本人』 web: : www.tv-tokyo.co.jp/100japan
広島、鯉城へ安芸の宮島を離れ、電車に揺られ再び広島の中心地へ。路面電車に揺られて10分ほど、目的地の原爆ドームへとたどり着く。 時おりポツポツと落ちてくる雨を見上げながら、なんとも言いようのない気分を抱えて、原爆ドームの前に立つ。12年前に広島を訪れたときにもこの場所にいたはずなのだが、なんだか初めて訪れたような不思議な感覚に陥る。制服に身を包んだ修学旅行生の団体が過ぎ去るのを待った後、ドームの様子をじっと眺め、手を合わせて静かに後にする。すぐ隣に育っていた大きな大きな常緑樹が、なんだか命の象徴のように思えて、心がすっとすくわれた。 「あと2時間だけ、雨は待っていて」
そう空に願いながら、原爆ドームのすぐ前に位置する広島市民球場を見上げ、もの思いにふける。12年前は、意識もしなかったカープの聖地。なんだか再び不思議な感覚のまま、私は市街を北上することにした。広島最後の目的地、鯉城が待っているのである。 広島東洋カープの「カープ」は、もちろん「鯉」のことを意味しているが、それはこの広島城、通称「鯉城」が由来でもある。幅の広いお堀をながめ、橋を渡り、門をくぐったところで、大きなイチョウの木に迎えられる。やはり、お城には大木が合う。雨粒が時々落ちてきたが、敷地内のベンチで美味しいあなご飯のお弁当を頂いているうちに、雨雲はどこかへ消えていた。相変わらず、雨逃れ運だけは強い私である。
広島城は平城(ひらじろ)と呼ばれるつくりであり、まっ平らな場所に作られたお城である。日本三大平城と呼ばれるのが、この広島城、そして漆黒の烏城こと岡山城、そして金のシャチホコ城である名古屋城であるという。さて、そんな平城の鯉城。たしかに、実に平坦で、ものすごくわかりやすいし、歩きやすいし、なんの苦労も迷いもなく、あっという間に天守閣が見えてくる。少し高いところに位置する天守は、木々の合間からその姿が見えてかっこいい。近づくとすぐに、「あ、このお城、茶色い」という感覚を覚える。本来は、「あ、黒い」という認識になるはずなのだが、やはりあの真っ黒烏城、岡山城を見た後だと、こげ茶色に見えてしまうのかもしれない。ちなみに、この鯉城も岡山城も、ともに「黒い城」であり、豊臣秀吉系のお城であることがわかる。逆に、「白いお城」は徳川家康系のお城とされているので、ぱっと見た瞬間に、素人でもある程度認識できる特徴があるというのが、面白いところである。
さて、そんな鯉城。見た目も古い感じだし、中に入っても相変わらず素敵なので、「おぉ、いい感じ」と一瞬嬉しくなる。「いいぞ、この雰囲気。私の好きな古い感じじゃないの」と、わくわくする。が、2階に上がった瞬間に、「あ、違った・・・」と、自分のぬか喜びにちょっとしょげる。いや、展示物がたくさんあるし、歴史好きにはたまらない資料がたくさん並べられているので、これはこれですごくいいと思うのだが、自分の下調べが足りず、木造建築じゃないことを把握していなかったのである。いや、もっと言えば、木造の天守閣なんて、極めて珍しいと思わなければならないのだ。どうやら、天守閣の最上階だけは木造で、それ以下は鉄筋コンクリートで作られているらしい。岡山城のようにエレベーターはなく、階段で最上階まで上がれるのだが、その動線もはっきりとしていて、展示も見やすくて、実に現代的で快適な造りだ。もちろん最上階からは、広島の街を眺めることができる。市民球場が遠くに見えて、なんとなくまた不思議な気分になった。 この鯉城、実は、原爆投下の影響を受け、天守閣が倒壊されてしまったのち、一度、「模擬天守」が作られたという。模擬天守というのは、本当は天守がないのに勝手に作っちゃったり、本来あったものからかなり変えて作っちゃった、もしくは、ほとんど想像で作っちゃった天守という意味なのだが、広島城も一度、そんな模擬天守が一時期出来ていたらしい。が、その後、昭和33年に、創建当初の天守閣を目指してもう一度復元したというのだから、その心意気がなんだか素敵である。模擬天守よりも、より本物に近いものを作ろうっていうのが、個人的に好きな話である。さすが、広島。熱い感じが、私は大好きである。 そんなわけで、私の中で言うならば、「お城型博物館」にジャンルわけされるこの広島城なのだが、見た目的には私が結構好きなタイプであり、できることならば、もっと長く滞在して、きちんと二の丸も見てみたかった。が、時間的にもう余裕がなかった私は、さささっとポイントだけを見た後、足早に鯉城を後にした。あと1時間あれば、石垣も樹木ももっとちゃんと見れただろうに。マニアックになればなるほど、時間が必要になる。そんなことを痛感した広島城時間であった。 時間を気にしながら、広島駅を経由し、バスに揺られて広島空港へ。香川から始まったこの旅も、高松城、丸亀城、岡山城、そして広島城を予定通り制覇(?)し、無事に終えたことになる。立て続けに見ることで、城の違いも特徴も、そして奥深さもたくさん学ぶことができた、ありがたい旅。ますます城好きに拍車がかかったことは、言うまでもない。これから先、どんな城好き女子になるのかは、それはこれから、乞うご期待である。 この旅にあたり、お世話になりました皆様に、改めて感謝いたします。 どうもありがとう。
October, 2009 安芸の宮島へ広島で迎える朝。お天気が心配だったが、なんとか曇り空をキープしてくれているうちに、電車に揺られて宮島口へ。安芸の宮島を訪れるのは、実に12年ぶり。高校の修学旅行以来なのだから、懐かしさもひとしおだ。宮島にある厳島神社は、私が中学生のころから最も憧れていた場所であり、実際に足を運ぶことができた日には、それはそれは感動した覚えがある。そんな思い出のある宮島に久しぶりに訪れた私だが、フェリーに乗り込むと、思いのほか外国人の観光客が多くてびっくりする。やはり、世界遺産、厳島神社である。日本人が見てもすごいと思うのだから、海外からの旅行客にもそれはそれは素敵に見えるに違いない。 フェリーが宮島に到着後、あちこちで鹿に出迎えられながら、てくてく歩いて厳島神社へと向かう。船上からもその様子が伺えたが、やはり、厳島神社は美しい。あぁ、あたしって日本人なんだなとしみじみ思ってしまう瞬間でもある。鹿の写真を撮り、神社の写真を撮り。ふらふらしながら、神社内へ移動する。
団体観光客の波にまぎれないように、一人であちこち移動しながら見て回るが、どことなく朱の色が明るくなったのは気のせいだろうか。もちろん、定期的に補修や塗り替えを行っているのだろうが、私のなかの朱の色はもう少し地味だった気がした。とはいえ、きっとそれも、私の感覚が変わってきたということなのだろう。
厳島神社を端から端まで堪能した後、ふらふらしていると、五重塔へとたどり着く。別に、五重塔自体に興味があるわけではないのだが、なんとなく引っ張られるような感覚がして、引き寄せられたのだ。たどり着いた先には、ものすごいエネルギーを貯えたような古い古い神社があった。神社というよりも、お堂という感じだろうか。なんだかよくわからないが、木造建築物好きの私には、どうしても気になる存在であり、拝観料がたったの100円という親切心に誘われて、思い切って、中に入ることにする。とにもかくにも、木のエネルギーがすごいのだが、ここが一体なんなのかもよくわからない。
人のいない神社に入る前に、頂いた入場券の裏を見ると、こんなことが書いてあった。「豊国神社(千畳閣)。天正15年(1587年)豊臣秀吉公が毎月千部経を読誦し、戦没将士を慰霊するために建立した大経堂」。なんとまぁ、厳島神社と同様に、由緒正しく歴史深い木造物ではないか。そして隣にある五重塔も1407年に建立というのだから、恐るべし宮島である。
この千畳閣。木々で組まれた空間に足を踏み入れた瞬間、私がこれまでの人生で見てきたどんな木造の建築物よりも、圧倒的な力強さをたたえていることを痛感した。もう、一瞬して魅了されてしまい、ただひたすら目の前に広がっている木々のエネルギーに圧倒されっぱなしであった。千畳閣という名前のとおり、とにもかくにもだだっ広いのだが、その柱や梁といった木材が、自然な曲線を保ったまま生かされているのだ。しかも、柱の組み方までもが特殊で実に興味深い。もう、こんなに美しい木造建築、あっていいのだろうかと思うほどだ。
一体、この木々はどこからどうやって運ばれたのだろうか。宮島で育つ木なのか、それとも他の地域のものなのかは見当もつかないが、梁好き、柱好きには、1日中居たくなるような信じられないほど素晴らしい空間である。勝手に世界遺産を認定して差し上げたいほどの素晴らしさだ。ぜひとも多くの方に、この地味ながらも底知れぬエネルギーの充満した千畳閣に訪れて頂きたいと思う。隣の五重塔の朱の美しさとは対照的だが、日本人の美意識って計り知れないな、そんなことを痛感してしまうようなひと時であった。運良く訪れることができたことに、感謝すべきであろう。
千畳閣を離れ、趣のある町並みを眺めながら、フェリー乗り場へと戻ることにする。滞在時間にすればものの2時間ほどなのだが、実にのんびりとして、贅沢な時間であった。もと来た航路をたどり、宮島口へと戻ると、ちょうど時刻はお昼過ぎ。ここで、広島出身の方におすすめ頂いた「あなご飯」を食べるべく、お目当てのお店「うえの」に向かったのだが、平日の昼間だというのに、なんと行列30分待ち。話には聞いていたが、やはり相当有名なお店なのだろう。店内で頂くのを諦め、あなご飯のお弁当を買って帰ることにする。
「ごめんなさいね、また来てくださいね。」
そう口にするお店の方の気持ちが、なんとなくうれしかった。
October, 2009 カープの街、広島へ岡山を後にした私は、新幹線に乗りこみ、西へと向かった。普通であれば、岡山駅から東京に向かうか、岡山空港から羽田に戻るかという感じなのだろうが、ここで西に向かったのは、わけがある。広島へと足を伸ばすためだ。 もともと、広島にはずっと行きたいと思っていた私だが、香川、岡山と来たついでに、「えーい、寄っちゃえ」と無理やり足を伸ばしてしまった。普段東京で生活をしている私にとって、広島というのはそれほど気軽に行ける近い場所でもない。しかし、岡山から新幹線にのれば40分たらずで広島に辿り着けるということに気がついた私は、広島だけをいつか訪れるよりも、今回の旅で寄ってしまったほうが、時間的にもお金的にもいいと判断し、広島で1泊することにしたのである。 そんなわけで、私は新幹線に乗り込み、つかの間の電車の旅を楽しんでいた。夕暮れ時に広島入りすることになった私は、広島駅到着のアナウンスを耳にしたと同時に、「わぁっ」と窓ガラスから見える景色に目を奪われていた。広島駅を目前に左手に見えたのはあのマツダスタジアム。そう、広島カープの本拠地である新球場が、陽の落ちた空にまぶしい光をはなっていたのである。 駅に着いた途端、右を見ても左を見ても、カープ一色という楽しすぎる環境に、私はわくわくしきっていた。カープを好きになったのが今年の4月の開幕戦。野球にまったく縁のなかった私が、「今年はマツダスタジアムに行く~」なんてことを目標にしてしまったのだから、それはそれでとんでもない変化なわけだが、そんな目標をもうすぐ達成できる環境にいることに、自分自身でなんだか笑ってしまった。そう、広島を訪れたのは、他の目的もあるものの、メインイベントはこの新市民球場を訪れることであったのだ。 駅から歩いてホテルに向かい、荷物を置いた後、てくてく20分ほど歩いて念願のマツダスタジアムへ。駅からは赤いカープロードが続いており、広島駅周辺の地理がよくわかっていない私でも、迷うことはない。通り沿いには選手の写真やデータが記されたボードが続いており、見ているだけでも十分楽しい。なんか、こう、街全体がカープな感じで、なんとなく広島の人たちがうらやましくなってしまう。 初めて訪れたマツダスタジアム。一応、内野自由席というチケットを持っていたものの、いまいち座席がどこかよくわからなかったこと、いや、それよりも、あちこち見て回っていたほうが楽しかったということもあり、座席につくこともなく、あっちをふらふらこっちへふらふらしながら、試合観戦をすることになる。「はぁ~楽しい~、このスタジアム」。はっきり言って、そんな感じである。もちろん、試合展開はきちんと見ていたのだが、私が訪れたこの日は、運よく横浜ベイスターズを対戦相手として大きくリードしていたために、非常に気持ちよく試合を眺めつつ、遊ぶことができたのである。
それにしても、このスタジアム、とにもかくにも楽しいし面白い。座席間は広いし、球場内はぐるっと一周もできるし、新幹線も見えちゃうし、飲食店のレベルも高いし、グッズ売り場も充実してるしと、試合を見ているだけでも楽しいのに、球場自体が楽しいんだから、なんだか得した気分である。野球ファンからすれば、素人がスタジアムに行って何が分かるんだ?と言われそうなのだが、今年は東京ドーム、神宮球場、そしてマツダスタジアムと見てきたので、その違いは、ど素人の私にも明らかだ。神宮もかなり気持ちがよかったど、やっぱり新しい球場って、構造はすごいし、エンターテイメント性は高いし驚きである。できれば、昔の市民球場でも見たかったのだが、一年そのタイミングが遅かった私は、マツダスタジアムで見られただけでもありがたやと思うべきだろう。
試合は大盛り上がりでカープの快勝。真っ赤なファンがますます熱血になっていて、なんだかとっても満足だ。今年は3回ライブで試合を見たが、ありがたいことに全試合カープの勝ち。運の良い私、である。来年は何回試合を見られるかなぁなんてことを思いながら、カープグッズのおみやげを手にして、楽しかった夜のスタジアムを後にした。
来年は、3位以内に入ってねー。
|
|
|||||||||||||
|
|