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May, 2009 小動物な私 vol.1
2009/4/24
ある日、オフィスを歩いていると、後輩から笑われながらこんなことを言われていた。
「なんか、ペンギンみたいですねぇ」
何がペンギンかと言えば、どうやら私の歩き方のことらしい。疲れてへとへとになっていた私の歩き方が、まるでペンギンみたいだったようだ。
「むむっ」
そう思ったのもつかの間、そういえば私は中学生のころにも、「あ、ペンギンだ」と男子に言われたことがあったのを思い出した。私がたたたたたっと急ぎ足で歩いていた姿を見ての発言だ。
「なに、ペンギンって?」
そう思ったのだが、結局大笑いされたまま、その深い意味はわからずじまいだった。
それからもう15年近く経っているが、私はいまだ、時折ペンギンのようになっているらしい。
「いいじゃないですか、ペンギン、可愛いんですから」
褒められているのか、けなされているのか。
よくわからない私なのであった。
印を押されて
2009/4/23
ある時、立て続けにこんなことを言われていた。
「なんか、元気ないですね」
「疲れてるね、だいじょぶ?」
「なんか、顔色悪いみたいよ」
別に、大きく体調を崩していたわけではない。風邪を引いていたわけでもいないし、普通に仕事をしていた毎日の中でのことだ。
ただその言葉は、私の中で完全に納得のいくものだった。自分でも、やっぱりそうかと感じていた。疲労とストレス、そして睡眠不足に偏った食事と、いいとこなしの状態だったのである。
人間というのは不思議なもので、人から何かを言われると、一気にその言葉が現実味を帯びてくるということがよくある。
「相変わらず元気そうだね」
そう言われれば、「自分はいつも元気そうなのか」と思うだろう。そして、その逆もまたしかりだ。
傍から印を押されれば、それが自分の状態を表す言葉なのかと、信じこむようになる。
どんな印を押されるか、それが日々のバロメーターなのかもしれない。
May, 2009 1日の終わりに
2009/4/22
ここのところ、1日の終わりは必ずオフィスで迎えるということがずっと続いている。仕事を終えて、オフィスを出て、たとえば食事をしたり、買い物をしたりという風にして1日を終えるのではなく、用があってオフィスを離れても、買い物をしても、人と会っても、飲み会があっても、その後必ずオフィスに向かってもう一度仕事をしなければならない状況にある。どうしても行かなければならない用があったり、お店が閉まってしまうためにいったんオフィスを出るのだが、それが8時だろうと、9時だろうと、10時だろうと、結局最後はオフィスに戻る。その日にやらないといけない分だけをきっちり終えておかないと、翌日大変なことになるという事態が連日続いていた。情けないとは思うが、仕事がある時を境に2倍近くに増えてしまったのだから、そうでもしないと回らないわけである。
「なんで、こんなに働いているんだ」
そう思うことも前より増えた。ため息をつく数も、深呼吸を意識的にする数も増えた。
それでも人はこう口にする。
「仕事があるだけ、残業代が出るだけ、まだありがたいわよ」
世の中、以前に増して、世知辛くなってきたようで。
直球の行方
2009/4 /21
「で、これから、どうしたいの? どういう風にやっていきたいの?」
少し前のとある日のこと。ごくごく砕けたお酒の席で、私はふいに直球を投げられた。ビールや美味しい地の魚が並べられたテーブルで、わいわいがやがや、楽しく自由にやっていた時のことだ。
思いもかけず突然ボールが投げられると、どうしていいのかわからなくなる。いや、それよりも、そんな球がその相手から飛んできたこと自体が驚きだった。さすが大先輩、人の心を見破ることなど、どうやらたやすいことらしい。
「うーん、そうですねぇ」
ボールをどこへどうやって返していいかわからず、ただうにうにと、歯切れの悪い答えを口にしていた。
核心を突く直球の行方は、いつどうやってわかるのだろう。
それが一番、気がかりなことかもしれない。
いま欲しいもの vol.6
2009/4/20
かれこれ私が欲しいパソコンについては、これまでつらつらと書きつづってきたが、密かに欲しいもの、いや、買わないといけない雰囲気のものが実はまだ他にもある。それはパソコンよりも圧倒的に頻度の高い、携帯電話だ。
気がつけば、今使っている携帯、なんと3年近くも愛用していた。これまで使い続けてきたどの機種も、1年半程度で買い替えていた私にすれば、大きく2倍と驚異的な長さである。使いやすいし、手にもなじむし、欠点が特に見つからない携帯で、できることならずっと使い続けたいのだが、最近奇妙な現象が時折起こるようになった。たまに、何もしないのに電源が落ちるのである。「ん?なに?」と思って、電源を入れれば、普通に戻るのだが、突然画面が真っ暗になっていて、一瞬ひやっとすることがある。とはいえ、日常の使用には問題もないため、まいっかで済ませているのだが、そのうち電源がオンにならなかったら、それはそれで一大事である。使いすぎ? それとも、もう限界?本当のところはよくわからないが、ま、そろそろ買い替えないといけないかと思いつつも、機種変更に3万円も4万円も出すのもなぁと気が引けつつという堂々巡りを続けている。デジカメとウォークマンとミニPCが入っていると思えば、その数万円も決して高くはないのだろうが。
電機メーカーが携帯電話事業から撤退しているというニュースもある。世の中の景気も良くないし、機種変更も昔ほど、みんな気軽にできなくなっているのだろうか。
そんなことをふと考えつつ、時折、お店の前のサンプルに手を伸ばしている私であった。
おしまい。
May, 2009 いま欲しいもの vol.5
2009/4/19
モバイルパソコンの重さが気になり始めてからしばらくした頃、私はいろいろ寄り道をしたのち、SONYのVAIO、Type Pへとたどり着いていた。ポケットに入るというインパクトが強かった、あの小さなノートパソコンのことだ。軽さ、デザイン、価格は申し分ないと十分思っていたが、私には少し気になることが残っていた。それは、実にコンパクトな液晶画面のことであり、そのサイズというよりも、画面の質感のことであった。私は、マットなタイプの質感が好きであり、キラキラと反射して輝いているような液晶タイプのパソコンがあまり得意ではないのである。自分がこれまで使い続けているどのパソコンも、マットな質感を持つ画面であったがため、これだけが妙に私の中で引っかかっている。見えにくいのでないか、目が疲れるのではないか。そんな疑問だ。とはいえ、主流になりつつあるキレイな画面を避けていたら、これから新しく出るパソコンなんて買えないのかもしれない。そう思うようにもなっている。
「住めば都」という言葉のように、大きな違いと思っていたことも、慣れてしまえば何気に大した問題ではなかったということも、日常の中にはままある。
小さなことを気にすることも、大きなことを気にすることも、きっとどっちも大事なのだろうが、さて今回のこだわりは、小さなことなのだろうか。とるに足らない、つまらないものなのだろうか。
そんなわけで、私はいまだ、960グラムのそれなり軽量を誇るLet’s Noteで書いている。
SONYにいつ変わるのか、それとも、変わらないのか。それは自分でも、よくわからない。
でも、いま欲しいもの。それはもっともっと軽いパソコンだ。
ぴったりのよ、早く出てこい。
そう、日々、思っている。
May, 2009 いま欲しいもの vol.4
2009/4/18
小さく、軽く、使えるノートパソコンを探していた私は、結局どのパソコンのスペックを見ても、がっかりさせられることばかりだということに気がつき始めていた。
例えどんなに安くても、1キロ以上あるパソコンを買う必要はない。すでに960グラムのパソコンを2年使っている私には、ある種、これが高いハードルとなっていることは自分でもよく分かっていた。
しかし、この軽さでさえ、すでに重く感じている私には、やっぱりあのパソコンしかないのではないかと思うようになっていた。そう、私の知る中で最も小さく、そして軽く、とてもスタイリッシュでおしゃれなパソコン。SONYのVAIO、type Pである。これが発売された時は、度肝を抜かされたものである。ポケットにVAIOが入るなんてと、かなりの衝撃を覚えたのだ。
その、ポケットVAIO。価格は他社のネットブックに比べれば高額だろうが、これまでの軽量ノートパソコンの価格を考えれば、かなりリーズナブルな設定なのだろう。実際私が購入したLet’s Noteよりも、はるかに安く、ものの半分程度というのだから、驚きの手頃感である。どうやら、使い心地もよさそうだし、600グラム程度とかなり軽いし、そして可愛いしと、何の文句も出なそうだ。
しかし、ただ一つ、気になっていることがある。おそらく、世の中の大半の人は気にならないこと、それが私には唯一引っかかっている。
まだ決めかねている私がひっかかるもの、それはパソコンの画面のことだった。
May, 2009 いま欲しいもの vol.3
2009/4/17
ノートパソコンの重さに嫌悪感を抱き始めた私は、時折ネットで、最新のパソコン状況についてちょこちょこと調べることにした。
2年前、私がノートパソコンを買ったときというのは、今ほどネットブックなる手頃なパソコンは出回っておらず、ものの数万円でパソコンが買えるような時代になってしまったことに、少々悔しい思いを持ったものである。
しかし、そんな各種ネットブック。日本のメーカーもあれば、聞きなれない台湾メーカーのものもあるが、実際調べ始めると、意外とそんなに軽くないことが発覚していった。1キロを切っているものなどほとんどなく、「どこがウルトラモバイルなんですか?」と訊きたくなってしまうほどの重さだったのである。実際、ビックカメラやさくらやなどでは、パソコン購入と同時にイーモバイルに加入すれば、たったの100円で済むという信じられないパソコンもある。しかし、肝心の重さが1キロを超える上に、すでにイーモバイルのモバイル通信をずっと使い続けている私には、何のメリットも目新しさもないというのが実際のところだ。
日本メーカーも、台湾メーカーも、やはり1キロ以上というのがある程度の限界ラインなのだろうか。
そう思わざるを得ないような、調査結果をずるずると引きずっていた。
そうして、結局、私は最後の頼みの綱とでも言えるパソコンを、次第に気にするようになっていた。
いま欲しいもの vol.2
2009/4/16
パソコンにまつわる思いが募り始めたのは、4月に入った頃からだろうか。ほぼ毎日朝から晩まで12時間前後働いていることもあり、パソコンに向かう時間は次第に減っていった。いや、パソコンに向かうのが嫌というよりは、パソコン自体を毎日鞄に入れて持ち歩くのが大変に、そして億劫になっていた。持ち歩く体力、それすら私には無くなってきたのである。
しかし、私のモバイルパソコン。何気に最軽量クラスの960グラムという圧倒的な軽さである。2年前散々悩んで吟味した結果、手に入れたパナソニックのLet’s Note。2年経った今でも、「ウルトラモバイル」という歌い文句で売られている1キロ以上のありとあらゆるメーカーのパソコンに、余裕で勝てるような軽さなのである。
しかし、この最軽量パソコンですら、私には徐々に重く感じるようになってきた。おそらく、「それって贅沢」と言われるかもしれないのだが、毎日鞄に入れて違和感なく持ち運ぶには、やはりもう少し軽いもの、そして小さいものが欲しい。
そんなことを思い続け、私は少し調べてみることにした。
答えは出ているかもしれないが、それでもやはり、一度は調べてみることにしよう。
体力がなくなった今、軽さを求めるのも、仕方ないことだろう。
そんな風に、情けないことを思いながら。
May, 2009 いま欲しいもの vol.12009/4/15
このごろ私には、欲しいものがある。というか、必要になりつつあるものがある。
それは何かというと、SONYのパソコンだ。しかも、ポケットに入る、あの小さなノートパソコンだ。
なんでこんなことになったのか。
それをつらつら書いていくことにしよう。
お風呂でぐぅ
2009/4/14
ここのところ、と言っても、一体いつからなのかもよくわからないが、私はほぼ毎日のようにお風呂の中で寝てしまっている。
前々からブログで書いているが、私はお風呂が好きである。が、好きであるがゆえ、長く入ってしまい、気がつけば眠りに落ちていることがしばしばなのである。たとえば、「今日こそ早く寝よう」と思って12時頃にお風呂に入っても、軽く寝てしまうと深夜1時半頃になる。こんなのはまだまだ序の口で、12時半頃に入ったのに、気がついたら朝の3時だった、4時だったということもままあるわけである。
これを人に言うと、「それって、危なくない・・?」、「病気じゃないの・・?」という反応が返ってくる。もちろん、半身浴をすれば体にはいいわけで、翌朝の体は軽くなる。が、一方で、偏った睡眠不足にもなるわけで、体にいいのか悪いのかはいまいち自分でもよくわからない。
そんなわけで、ここのところ私はお風呂で寝てしまう。
疲れているかどうかのバロメーターが、お風呂でぐぅー、というわけだ。
一日も早く、お風呂で寝ないような日が訪れることを願うばかり、か。
May, 2009 ブログについて
2009/4/13
どこからどう見ても、明白である。本ブログ、何気に、恐ろしく滞っている。なにせ、本稿を書いているのが、すでに5月半ば。つまり、1か月分も軽く溜まっているわけである。なんでこんなことになったのか、それは自分でもよく分かっている。ただ単に、時間がないからだ。自分で言うのも情けないが、ここのところ、仕事ばっかりしている。
「こんなに働いて、一体何になるんでしょ?」
そう誰かに訊きたいくらい、よーく働いている。ポキッと枝が折れるように、体が折れて元に戻らないんじゃないかと思うこともしばしばだ。
「20代、いい時なんだからあんまり仕事しちゃダメよ」
そう語る40代、50代の先輩たち。
その言葉をそのまま受け止めて、数か月休みたい気分でもある。
そんなわけで、ブログは激しく滞っているものの、できる限り書いていこうと思っている。
どうぞ、どうぞ、これからもよろしく。
そんな気持ちの今日この頃。
野球と私 vol.11
2009/4/12
「今度、神宮で交流試合あるから見に行くか?
ある時、プロ野球マニアの友にそう訊かれた私は、すかさずこう訊いていた。
「それって、広島カープ出るの?」
どうやらその答えはノーらしかった。
「カープ出ないなら行かなーい」
そう答えると同時に、こんな反応が返ってきた。
「カープだけじゃなくて、野球自体に興味を持て!」
そう、私は広島カープのにわかファンになってはいるが、まだ、プロ野球全体に興味があるというわけでも、野球自体に強い愛情があるわけでもない。あまのじゃくのようだが、実際のところそんな感じなのである。
このなんともアンバランスな関心が、これから一体どうなっていくのか。
野球と私。
まだまだきっと、続いていくようだ。
May, 2009 野球と私 vol.10
2009/4/11
プロ野球との縁が始まって以来、私の生活はなんとなく変わってきたような気がしている。
かつて私は、こう、しょっちゅう思っていた。
「なんで、毎日同じチームと試合してんの?」
そう、テレビで毎日、巨人-阪神戦などが流れていることに、私はずっと違和感を覚えていたのである。同じチームと続けて試合して意味あるの?という疑問だ。そもそも、どちらかというと、Jリーグのサッカーのように主に土日にだけ試合をしているのが普通だと思っていた私であり、平日に同じ対戦相手と3試合も続けるのがいまいちよくわからなかった。
が、しかし。毎日試合結果を気にすると、その意味がわかるような気がしてきた。初戦で10対1とかあっても、翌日は0対5となったり、はたまた2対1となったりする。同じ場所で、ほぼ同じメンバーで、なんでこんなに結果が違うのだろう。不思議なくらい、野球はなんだか毎日違う。もしかしたら、それがプロ野球の楽しさなのだろうか。
見方が変わると、世界も変わる。そんなことを思うようになってきた。
野球と私 vol.9
2009/4/10
ひょんなことから、「にわかカープファン」として、周りのプロ野球ファンの友に認識され始めた私。
なにせ、まったくもって野球と縁のなかった私である。「右中間」を「宇宙間」だと思っていたような人間であったが故、まわりからは、面白おかしく、ありとあらゆる質問攻めにあう。
「野球は何人でやる?」
「バッターは、打ったらどっちに走る?」
そんな基礎的な質問から始まり、
「広島カープはセ・リーグか、パ・リーグか?」
「内野ってどーこだ?」
「ショートってどーこだ?」
「今日の投手誰~だ?」
と、次第に難しくなってくるわけである。
そう、ショートがどこかも知らなかったのだから、まわりが可笑しいのも無理はない。
しかし、そうやって、あっちからこっちから一問一答を投げかけられるたびに、プロ野球ファンからはきちんと解説がなされるわけである。
みんな、きっと、教えたがりやなのだろう。ある種、恰好の獲物となって、私はいま、色々な人から野球のいろはを教わっているわけである。
こんなに、プロ野球ファンがあちこちにいたのかと、驚いてしまうほどに。
May, 2009 野球と私 vol.8
2009/4/9
広島カープの試合を見てしまってからというもの、私は自称「にわかカープファン」と公言するまでに至っていた。プロ野球への関心がゼロだった私からすれば、驚きの展開としか言いようがない。
そんな私の変化を知った周囲の人は、次々と驚きの表情を見せてくる。いや、驚きだけではなく、ある意味、おかしさも相当なものらしい。
なにせ、野球の知識はゼロの私である。私が野球に全く関心も縁もなかったと分かっている周りの人の反応は、大抵こんな感じである。
「なに?カープ?なんで広島なの?」
「千葉県民なのに、どうして広島?ロッテじゃなくて?」
「なに?赤ヘル好きになったの?」
「なんでよりによって弱いチームを?」(これはちょいと失礼だと思うが)
そんな疑問が、まずは皆から、投げかけられるのだ。まぁ、それもそうだろう。特段、広島とゆかりのない私である。大概、出身地や住んでいる土地にゆかりのあるチームを応援するのが常であり、まったくもって関係のないチームを好きになるほうが異例なのだろう。
「いや、なんか、チームが熱くて、好きになっちゃって」
そんな答えを返すと、こんな反応が返ってくる。
「たしかに、市民球団だからいいよね」
「お金で選手買ってくるチームじゃないしね」
「カープなら、許せる 笑」
つまり、そう、あんまり敵対心を持たれるようなチームではないらしい。そんなことさえ知らなかった私だが、アンチ巨人やアンチ阪神という言葉はよく耳にするが、どうやらあんまり「アンチ広島」というのは、ないようだ。
そんなわけで、私は次第に「にわかカープファン」として、周りのプロ野球ファンに徐々に認識され始めている。逆にそれは、みながそれぞれどこかしらの球団を好きでいたということを、今更ながら知ったということにもなる。
そしてこれから、面白くも基礎的な数々を教わることになっていった。
野球と私 vol.7
2009/4/8
プロ野球の試合を生で初めて見た私。
それは思いのほか楽しく、そして何より、快勝した広島カープの熱い応援にすっかり私はやられていた。野球うんぬんというよりも、チーム自体になんとなくはまってしまったのである。
もともと熱しやすく冷めにくい性格の私は、何かにはまるとずーっとそのものを好きでいる傾向にある。それは対象物が何であれ同じであり、今回の広島カープにしても、一瞬にして落ちてしまった感があった。何せ、その日から、野球の試合結果を、テレビでもネットでも携帯でもチェックするようになってしまったのである。しかも、熱心なカープファンよりも、いち早く試合結果を把握しているほどに、試合の勝敗が気になる様になってしまったのだ。
そうして始まった広島カープへの関心は、ありとあらゆる方面に現われていった。「また見に行きたい!」と東京で行われるゲームをチェックし、さらには、熱血ファンの大先輩からは「新球場もぜひ行ってね」と勧められてからというもの、やたらめったらあちこちから新広島市民球場の情報が入ってくるようになった。そして、今年の目標は広島で試合を見ることにまでなっている。
ついこの前まで「プロ野球?うーん、あんまり」と言っていた私が、いまや「にわかカープファンです」と公言し始めたというのだから自分自身に驚いてしまう。
いやもちろん、野球自体の基礎知識も常識も、私はまったくもって持ち合わせていない。
しかし、不思議なことに、「にわかカープファン」と公言するようになってからというもの、あちこちから色んな情報が入るようになった。
世の中、こんなに野球ファンがいたのかと、びっくりするほどに。
野球と私 vol.6
2009/4/7
東京ドームでの開幕戦を見に行った私。職場の後輩たちとドームで野球を見始めたものの、異空間に完全に飲み込まれていた私は、目の前で繰り広げられている試合よりも、ドーム自体の観察を一通り終えるまでに、だいぶ時間がかかっていた。そして何より、これだけ多くの人が、同じ場所に集って野球を見ていることが私には驚きだった。
「そうか、世の中にはこんなに野球ファンがいるのか」
そんな今更とでも言える発見である。サラリーマンがユニフォーム片手に仕事帰りに来ていることが、なんだかとってもほほえましく思える。
徐々にドームとプロ野球の雰囲気にも慣れてきた頃、ようやく落ち着いてジャビット君弁当も頂き、野球に集中できるようになっていた。もちろんそれまでにゲームはどんどんと進み、周りの雰囲気もヒートアップしていたのだが、私は完全においてけぼり状態になっていた。
刻々と展開が進んでいく中、広島カープファンの後輩は、実に見事な解説をしてくれる。大体、野球のルールも習慣もこれっぽちもわかっていないのだ。目の前で起こっている試合展開も、私にとっては謎ばかり。今、何が起きているのかが全然わからない。
しかし、そんな私の初体験続きをよそに、試合はいい方向に進んでいた。巨人の本拠地であるにもかかわらず、オレンジ色のファンに占められているにもかかわらず、広島カープは勝っていたので ある。しかも、点は入るわ、ホームランは出るわで、とても楽しい試合展開。「3時間もやっていたら飽きちゃうよ~」と思っていた初心者の私にとって、実に飽きさせない流れである。
しかも、試合を見ることに対して興味と余裕が生まれてきた頃には、巨人とカープの応援の違いにも気がつくようになっていた。ホームである巨人の応援は、ファンも圧倒的に多いし、応援も上手にまとまっている感じだが、一方のカープは、もっとこう、熱くて熱血で、ガツンと勢いのある感じのようだ。
「そっか、応援も、チームによってこんなに違うんだ」
試合が終わる頃には、後輩に何度も言われていた「広島は熱いんですよ」という意味が少しだけわかるようになっていた。カープ戦はあまりテレビで放送されないし(関東だから当たり前だが)、スポーツ番組でも、巨人や阪神に比べてあまり時間を割かれないような気もするのだが、確かにライブでプロ野球を見ると、いろんなことがわかってくる。
試合は結局、6‐3でカープの快勝だった。初めてのプロ野球が開幕戦、しかもホームランまで出たというのだから、初心者にはいい試合だったに違いない。応援したチームが勝つと妙に嬉しくなるというのも、私にとっては新しい体験だ。
ごったがえした人並みの中、足取りも軽く駅へと向かう。きっと、試合に負けた日は、ブルーな気分になるのだろう。「阪神が負けた次の日は、機嫌が悪い」なんていうおじさまが世の中にいるのも、なんだかちょっとわかる気がした。
楽しかったゲームを振り返りながら、後輩たちと電車に揺られる。向かう先が飲み屋ではなく、オフィスであるのが淋しいが、3人そろって残業開始。これが悲しき現実である。
とは言え、初めてのプロ野球は私にとって、いろんな意味で刺激と発見のある楽しい時間になった。偶然もたらされた機会にはやっぱり感謝しなきゃだろう。
なんとなく、どことなく、新しい何かが開けた感じの夜だった。
May, 2009 野球と私 vol.5
2009/4/6
ひょんなことからプロ野球に興味を持つようになった私。広島カープファンの後輩に連れられて、私は開幕戦を見るために、東京ドームへ向かうことになった。4月初め、金曜の夜のことだった。
仕事をいったん終えた後、大急ぎで電車に乗り込むが、その時点で既に試合は始まっていた。いきなりの、遅刻である。とはいえ、どうやらみんな普通に遅れていくものらしい。そもそも18時に試合が始まるのだから、会社勤めの人はそう簡単に間に合う時間でもないだろう。
何気に初めて訪れる東京ドーム。縁のない場所、そして縁のない野球を見に来たのだから、私にとっては大きな成長である。周りに「野球見に行くんだ」と告げると、「へぇ~、意外だねぇ」という反応が返ってくるのだから、私にとってどれだけ縁がないかがよくわかるだろう。
ドーム内に入り、お目当てのジャビットくんお弁当も購入し、そわそわしながら座席へ向かうが、あまりのだだっぴろさにあっけにとられる。そうか、こんなに広いから、「東京ドーム3つ分」とかいう例えが世の中で使われるのかと、妙に納得する私である。博多ドームには行ったが、東京ドームは初めての私は、都心にこんなにぽかんと広いスペースがあることに、異様に感心してしまっていた。やたらとオレンジ色が占めているのは、やはり巨人のホームだからか。赤のカープファンの数倍の人がいるように思える。
完全に周りの雰囲気にのまれていた私は、野球を見るよりも、ドーム自体を観察していた。どこがどうなっているか、そんなことにそわそわしていた。何をどうやって見ればいいのか、よくわからない。
目の前のゲームを見られるまでに、いくらかの時間が必要だった。
May, 2009 野球と私 vol.4
2009/4/5
自分の周りにプロ野球ファン、それも熱血な広島カープファンがいるということを知った私。
「広島は、とにかく熱くてすごいんですよ」
そう言われたのだが、なにせ野球に疎い私は、まったくもってその意味がわからない。
「巨人だって阪神だってみんなファンは熱いんじゃないの?」
そんな風に思っていたのである。
そんなある時、カープ大好きっ子の後輩からこんな誘いを受けた。
「開幕戦、見に行きます??」
そもそも野球のシーズンがいつからいつまでなのかを知らない私は、開幕戦がいつあるのかも知らなかった。
「開幕戦、東京ドームであるんですよ。広島対巨人です。」
ほぉ、ドームですか。何気に東京ドームに一度も行ったことのない私。驚かれることも多いが、なぜか一度も縁がなく、ドームには足を運んだことがないのである。博多のドームは行ったことがあるにもかかわらず、だ。
「なんか、ドームにはジャビット君弁当ってのがあるんでしょ?」
広島ファンに巨人のジャビット君弁当の話はタブーなのかもしれないが、ドームと言われたらそれくらいしか浮かばない私である。野球のチケットが一体いくらするのかも知らなかったが、2000円くらいからでも十分あるというのも驚いた。とにかく、プロ野球の基礎知識がゼロの私なのだ。
「行ってもいいけど、ルールわかんないし、それに私ジャビット君弁当食べるわよ~」
そんないい加減な答えをもって、どういうわけか私は野球を見に行くことになる。
生まれて初めての、プロ野球の試合。
はて、どんなところなのだろう。
そんな楽しみを抱きつつ、開幕の時期を待つことにした。
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